畑のブログBLOG
2018.05.23
命と関わる仕事
ブログでも何回か触れてきましたが、鍼灸治療は現代で難病と言われる疾患も治療対象となることも多いです。
この難病と言われるものは非常に数が多く、中には人間の生死と関わるものもあります。
自然治癒力を高めて健康を維持する、未病治という意味で元気な方でも命と直結していると言えます。
友人のご家族が重病で寝たきりになったため往診依頼があり、先月にお身体を診させていただきました。
一通り身体を拝見すると、脈診、腹診、その他体表所見が東洋医学における逆証という非常に難しい状態でした。
ご本人や一緒に住んでいるご主人さんには鍼で元気になりましょうねとお伝えして帰りましたが、その後に他のご家族には非常に難しい旨をご連絡しました。
1週間後に入院となり、今朝お亡くなりになったという知らせがありました。
1回の往診でしたが、その1回で癌という病のことや命についてたくさんのことを教えていただいた気がします。
笑顔が可愛らしく、素敵なおばあちゃんだったことが印象的で、今もその笑顔が目に浮かびます。
難病を扱うということは、その方の命を受け止めるだけの覚悟が必要です。
患者さんは命がけです。
当然、私たちも命がけで向き合わなければいけません。
心からご冥福をお祈りいたします。