畑のブログBLOG
2018.08.20
固定性から遊走性へ
アトピー性皮膚炎の患者さんはいつも同じ場所が痒くなる場合とあっちこっちが次から次へと移動して痒くなるという場合があります。
痒みの強さもムズムズする程度から激しくかきむしりたくなるものまで様々です。
初めは遊走性の痒みで症状が慢性化して固定性の痒みになっていることもあります。
アトピー性皮膚炎の治療を行っていると、固定性の痒みが皮膚の状態が改善していく途中で移動する遊走性の痒みに変化することがあります。
固定性の痒みは瘀血や血熱(熱の邪気のある位置が深い)、正気の弱りの関与が大きいなどが考えられますが、瘀血が気の停滞レベルに改善する、深い位置にある熱の邪気が浅い位置まで浮上する(気分の熱)、正気の弱りが回復し邪気が排泄されるなどが起こると遊走性の痒み変化していると考えられます。
結論は良くなってきている過程であるということです。
患者さんは皮膚の状態が改善していれば気にしていないことも多いですが、気にされている方がいれば説明すると納得されます。
初めから遊走性の痒みで風熱という邪気の関与している場合に、症状が広範囲に出ていて患者さんは固定性の痒みと思っていて、よくよく話を伺うと遊走性の痒みであることもありますので、しっかりと分析した上での説明が重要です。