畑のブログBLOG
2020.03.09
健康と病気
健康な状態と病気の状態というのは、東洋医学では正気と邪気の戦いで表されます。
邪気というのはイメージ通りで病気の元になるものです。
正気とは病気の元となる邪気を退け、病気にならないようにするものです。
絶えず正気が勝っていて邪気を退けることができるようにすることが健康を維持するために不可欠ということになります。
邪気がある程度盛んになってしまうことは正気を消耗させる要因になり、邪気をさらに盛んにしてしまうことにつながります。
ではどのようなことをすると邪気が盛んになるのかを考えましょう。
邪気とは、わかりやすく言えば身体の内外で生じた強いエネルギーが消費されることなく、蓄積されてしまったものと考えても良いかもしれません。
内部では、食べ過ぎや飲み過ぎることで余剰なエネルギーを産生するとその余剰な分は邪気となります。
種類には熱の邪気、湿気の邪気、寒の邪気などがあります。
これらの邪気は運動することである程度少なくすることができます。
しかし、現代人は運動不足の方が非常に多いため、身体に蓄積されることの方が多いと言っていいでしょう。
そうなれば邪気は次第にその力を増していき、段々と正気を消耗させることになるのです。
逆に運動することは、この邪気を減らす方向へ働いていくことがお分かりになるかと思います。
運動することは体内の余剰なエネルギーを発散させ、汗で水分をだし、熱を冷まし、身体のバランスを整え、また、筋肉を鍛えること身体の循環を整え、皮膚レベルまで栄養を行き渡らせることにつながります。
邪気を常に盛んにならないようにすることは、正気を常に盛んにすることになり健康維持の方向に向かいます。
飲食で得たエネルギーを絶えず運動で消費していれば、邪気を盛んにすることを防ぐことができます。
もう一つ、外部の邪気はどのように意識するべきかについてです。
季節性の邪気(夏は暑邪や熱邪〜火邪、春は風邪、温度の違いによる暑邪や寒邪、秋は乾燥の邪、梅雨は湿気と温度の違いによって寒邪、熱邪)などが偏りすぎることで、人間の身体へと影響します。
この時、体内ですでに邪気が盛んになっている場合はその力がさらに強大のものとなります。
わかりやすく言えば重症化しやすいもの、夏であれば熱中症や熱射病、冬で言えば胃腸風邪やインフルエンザなどがあります。
日頃から、食生活を整え、運動習慣を身につけ、適度な睡眠の基本的な生活習慣を正せば、正気は十分となり邪気は退けられます。
健康と病気の関係性を東洋医学の立場で考えると、このようなことが挙げられます。
やはり基本的なことにこそ、その重要性が秘められていると言えるでしょう。
89kunpudo
@89kunpudo