畑のブログBLOG
2017.04.17
気の思想とは6 臓腑の気
今回は臓腑の気についてお話ししていこうと思います。
臓腑とは五臓六腑からなり、これらが内臓器官としての働きとして生命活動を維持しています。
五臓と六腑にわけられ、これも陰陽に分けることができます。
五臓の中には、肝の臓、心の臓、脾の臓、肺の臓、腎の臓から構成されています。
西洋医学的に同様の名が使われ、生理機能として重なる部分もありますが、東洋医学独自の理論が存在します。
六腑には、胆、小腸、胃、大腸、膀胱、三焦があり、これも五臓と同様に理論があります。
臓腑の気というのはこれらの器質と機能を主る気のことですが、その説明は生理機能でお話ししていきます。
まずは肝の臓から。
疎泄という、気を満遍なく隅々まで流れるようにしており、昇発、条達という機能により、気を上や横へ伸び伸びとのびやかにしているため、気血津液の流れをスムーズにする働きがあります。
これは肉体だけでなく、精神面ものびやかにしていますが、自然界の木や風雷がシンボライズされており、非常に激しい性格で、イライラしたり常に緊張していたりするとこの働きが過剰になりすぎて心身ともに影響をうけてしまいます。
また肝蔵血といわれ、血の循環を調節し、筋を主り、目の栄養などもおこなっています。
例えば戦とか競争ごとになると、精神面では興奮し、肉体面では目が充血して、身体が一定の緊張状態となり動きが活動的になります。
これはこの肝の臓の働きが活発になっていることを示しているわけですが、丁度いい緊張状態になるならいいですが、過度の緊張になると逆に動きが悪くなってしまいます。
この差にはこの働きの中でも、日頃から緊張しやすいとか、ストレス的緊張などが影響している側面もあります。
今で言えば、春というのは花粉症が多い季節ですよね。
この症状は、肝の臓の働きがスムーズに働いておらず、原因の一つになっていることが多いです。
(これには、他に食べ過ぎ、食事の偏りなども関係しています)
他にも、風邪をひかないように防衛機能をもっているため、すぐに風邪をひいてしまう方の中で本当は身を守る働きがあるけど、この機能が低下しているためにすぐに風邪をひいてしまうということもありますね。
こういう方は日頃から適度な運動(オススメはお散歩)をしていると肝の臓の働きがスムーズになるため、日頃の緊張状態が緩和され、防衛機能もちゃんと働き、元気に生活することができます。
もうちょっと細かい話もあるのですが、段々と広げていきたいと思います。
また次回につづく・・・