畑のブログBLOG
2017.06.20
病因とは7
燥邪とは
字の通り、乾燥を特徴した邪気で、陰液(水分)を消耗させます。
季節的には秋の主気となります。
乾燥すると粘膜系統(鼻、咽喉、口唇)に影響することが多いです。
もともと潤す働きが弱いひとは、乾燥肌になることもあるでしょう。
鼻や咽などは主に肺の臓が関わっているため、乾燥により咳や咽喉痛が出るのは肺の臓に影響が出るためです。
そして、肌(皮毛)は東洋医学的には肺の臓が主っているので、肺が病むと乾燥肌にもなります。
アトピー性皮膚炎の人は、皮毛から肌肉にかけて熱を生じている場合が多いので、夏に悪化するタイプと秋に悪化するタイプでは病理に少し違いがあります。
また潤す働きは、腎の臓の蒸騰気化作用や脾の運化作用と肺の宣発粛降作用が連携して行うので、乾燥一つでも複数の原因があります。
肺は大腸と表裏関係で、肛門のことを東洋医学では魄門とも呼び、魄というのは肺が主っていることもあり、便の排泄機能にも関わっています。
そのため、便秘になる方もいます。
魄については肺の臓のところでお話したと思いますが、原始的感覚の部分(痛い、痒い、熱い、冷たいなど)と関わるため、皮膚の知覚が鈍くなることもあります。
タバコを吸うひとは知覚が鈍くなると言われますので、肺と皮膚の関係は深いと言えます。
最近まで割と乾いた冷たい風が吹いていたため、寝冷えしている方いました。
下半身が冷えている方や乾いた咳が出ている人がいました。
明日から湿度が上がってくるようです。
1日の気候変動を天気予報で確認しながら、外出時と就寝時の衣服を決めた方がよいと思います。
まだ半ズボンは控えた方がいいかもしれません。