畑のブログBLOG
2017.07.12
内傷の発病因子10
痰飲、瘀血、内生五邪
痰飲とは
水分代謝が失調して生じた病理産物です。
わかりやすいものだと、風邪を引いた際に起こる粘稠なものや希薄な喀出される分泌液がこれにあたります。
粘稠なものを痰、希薄なものを飲としてわけたり、狭義と広義として上記のような分泌液や広く体内に凝滞した水湿にわけたりもできます。
一般的には痰飲として称することが多いですが、病を分析する上では痰、水飲、水湿、痰湿などに細かくして考える場合も多いです。
これらは全身に影響を及ぼし、ひどい場合は心を塞いでしまい意識障害(失神、意識混濁など)が起きることもあります。
過去にこの痰飲が原因で不整脈と意識混濁となっていた患者さんを診たこともあります。
瘀血とは
血が停滞してできた病理産物で、血の流れが滞り血瘀となり、有形の邪となったものが瘀血です。
女性で言えば、月経時にレバー状の血塊が出る場合があり、これが瘀血です。
気の滞りから瘀血が生じたり、出生時に母親から瘀血を受け継いでしまっている場合もあります。
瘀血が気の滞りを起こしたり、瘀血と邪熱が合わさって瘀熱というものになっていたりと色々考えなくてはいけません。
特徴としては
瘀血と気滞が互いに助長しあう。
経過が長引く。
固定性の刺痛で夜間に増悪
などがあります。
内生五邪とは
内風、内寒、内熱(内火)、内湿、内燥の内部より生じた邪気のことで性質は六淫の外邪に準じます。
内生五邪と六淫の外邪は相互に呼応し合うこともあり、外湿の影響で内湿が生じるケースなどといった場合もあります。
火邪に関しては、五臓の火邪や五志化火、気鬱化火という六淫の外邪の影響を受けずとも生じます。
長くなったので、つづく。。。